【最新アメリカ映画・テレビ事情】第七回

[2007-10-05]

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「フロリダ エヴァーグレイズ国立公園でワニとラブラブ」

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プロフィール:
こんにちは! フロリダ在住の映像翻訳者、荒木小織と申します。
5年前にアメリカ人の夫と結婚し、移住しました。現在も日本の制作会社と仕事を続けています。
これからしばらくこちらのサイトに、アメリカの最新映画・テレビ事情をお届けしていくことなりました。
翻訳者として、業界全体の動向なども時々交えながら、皆さんに情報をお伝えできれば、と思います。
是非読んでくださいね!
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…んー、低調。
何がって、アメリカのエンタメ業界です。夏休みにガーッと大作を公開したので、夏疲れ。そしてテレビも夏は一部を除き再放送シーズン。…寂しいですねぇ。小粒作品しか見あたりません。

でもご心配なく! そろそろオスカー向けの作品が続々公開され始める頃!
その先駆けとなるのが「トロント国際映画祭」と言われています。ここに出品されるアメリカ映画が、その後オスカー・レースに名を連ねること非常に多し。
9月半ばに終わったこの映画祭で観客賞を受賞したのは、デヴィッド・クローネンバーグ監督の『Eastern Promises』。『ヒスト リー・オブ・バイオレンス』のヴィゴ・モーテンセンと再び組み、ロンドンを舞台にロシアン・マフィアの暗躍を描いた作品。んー、重そう《笑》。…いえいえ、「重厚」なんですよっ。ナオミ・ワッツも出演し、アメリカでの評判も上々のようです。

映画祭には、日本人女優、芦名星を始め、役所広司やら中谷美紀やらが出演した『シルク』も出品された模様。(カナダ・イタリア・日本の合作だとか。)主演は今をときめくキーラ・ナイトレイ、それにマイケル・ピット。19世紀、蚕仲買人のフランス人青年(マイケル・ピット)は、妻(キーラ・ナイトレイ)と幸せに暮らしていた。しかし蚕を求め旅した極東の地、日本で1人の女性(芦名星)に魅了される…。というわけで、また日本がどう描かれているのかも含め、日本人にはチョー興味深いお話。『ラスト サムライ』的な「トホホ…」がない といいですけどね《笑》。でも美しい映像が期待できそうな気配!

あと、私の大好きなくらもちふさこ原作の『天然コケッコー』もトロントで好評を博したとか!
しかし日本映画、本当に元気いいなあ。北野作品とかアニメとかだけでなく、アメリカでも普通に日本映画が見られる日が、近いうちにぜひぜひ来てほしいです。(こっちでは実写ものだと、日本人もあまり見ないようなグロい作品なんかがビデオで売られていることがまだまだ多く、「日本がものすごく誤解されそう…」と日本人として悲しかったりします…。)

そんなこんなで、これからアメリカでも大作がバシバシ公開されることでしょう!
あっ!来年のオスカーレースには関係ないですけど、2008年5月アメリカ公開で『Sex And The City : The Movie』の撮影 が始まってるらしいですよ!…ああ、楽しみ☆
ドラマのノリと勢いが健在だといいですが。テレビも、秋のシーズンがちょうど始まる頃。日本でも大人気の『ロスト』や『プリズン・ブレイク』も再開しますよ!

ということで、次回のニュースもお楽しみに!