『怪しい彼女』シム・ウンギョンの魅力



「ぴあ」調査による映画初日満足度ランキング(2014年7月11日、12日)のトップを
飾り、Yahoo映画のユーザーレビューでも5点満点中4.6点(7月31日現在)という高
得点をたたき出している。『怪しい彼女』。主人公を演じているのは、シム・ウンギョ
ンだ。 シム・ウンギョンは、韓国ドラマファンであれば、絶対に作品を見たことがあ
るはず。そう、『太王四神記』や『ファン・ジニ』、『キム・マンドク 美しき伝説の
商人』など数々の話題作でヒロインの幼少期を演じてきたからだ。名子役として知られ
るシム・ウンギョンが、初めて大人の役に挑戦したのが、この『怪しい彼女』である。


扮したのは、70歳のおばあさんが突然ハタチになってしまうという役。つまり、
「外見はそのままでありながら、動作や話し方はおばあさん」という難役だ。ところが、
シム・ウンギョンは、可憐な外見を投げ捨て、方言で毒舌をまくし立てる"おばあさん"
をコミカルに熱演。70歳の同人物を演じた名優ナ・ムニとの1人2役を冒頭から見事に
シンクロさせ、見る人をぐいぐい引き込んでいく。そして、70年代のヒット曲「白い
蝶」など代役なしで歌って聴かせる中盤以降から息子と対峙するクライマックスにかけ
ては、まさにシム・ウンギョンの独壇場に--。


名子役が大人に脱皮するのが難しいのは、日本も韓国も同じこと。大ヒットした映画
『サニー 永遠の仲間たち』を取り終えたあと、将来を見据えてニューヨークの演劇
学校に留学してブラッシュアップを図ったというシム・ウンギョンが成功したのは、
単なるラブストーリーなどストーレートな大人役ではなく、あえて変化球的な役にチャ
レンジしたことだろう。そして、それを見事にものにした、若き名女優の変幻自在ぶり
を、ぜひ本作で目撃してほしい。ちなみに、シム・ウンギョンの次回作は、『のだめカ
ンタービレ』の韓国版だ。



『怪しい彼女』
7/11(金) TOHOシネマズ みゆき座ほか全国ロードショー
http://ayakano-movie.com/

あらすじ
キュートなルックスと並外れた歌唱力を持つハタチの女の子、オ・ドゥリ(シム・ウンギョン)。容姿とは裏腹に、彼女は歯に衣着せない毒舌で、わが道を猛烈に突き進む、最凶の20歳だったのだ。しかし、誰も彼女の秘密を知らなかった。実は70歳のおばあちゃんだということを・・・そんな"怪しい"彼女が突然現れてから、奇跡のような日々が始まった―。


執筆者:桑畑優香(ライター・翻訳家)


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